MACARON JAZZセルジュ・デラート・トリオCDドイツにて購入【講評引用】フランスから音のパティシエ、セルジュ・デラートが丹精込めて奏でた珠玉のナンバー。濃厚で上品な味わいとスムースなテイストはまさに極上のスウィーツ。ミュージシャンに、コンポーザー・タイプとプレイヤー・タイプがあるとすれば、セルジュが後者に属する事に異論は無い筈だ。明るく澄み切った音色と軽やかなリズムのため方に個性があるので、彼が弾けば、いつの時代のどんな曲だって、彼のものになってしまう。その持ち前の明るさは、Tr.1のようなスタンダードから、Tr.2のバップ曲で遺憾なく発揮されているし、Tr.4のS・ワンダーによる珠玉のバラードでは、まるで泣きながら微笑んでいるかのように複雑な表情を浮かべる。そして幸せな曲第一位(脳内調べ)のS・ロリンズ作「Valse Hot」の演奏の醸し出す幸福感はどうだろう。生来悲しい事より嬉しい事で涙腺が緩む傾向のある私は、ちょっと人前では聴けない。控えめなスキップのように始まり、細部まで心を込めた指使いでなだらかに山場を作るセンスが、ジャズ・ワルツには抜群の相性なので、殊更幸せな気分に浸る事が出来る。こうして言葉にするといかにも軽薄に響くが、それが高度な技術的裏付けと長年の禁欲的な鍛錬の賜物である事を伝えようとか、音楽用語や美辞麗句でデコレーションしようとすればする程、真実から遠ざかってしまう気がする。正に批評は易しく、芸術は難しいのだけれども、リスナーは美味しいものを食べた時のように、ただ微笑めばいいのだろう。お菓子の包装紙風にデザインされた可愛らしいパッケージを開封する時、甘い香りまで漂ってきそうだ。01. Softly, as in a Morning Sunrise02. Moose the Mooche03. Periscope04. All in Love Is Fair06. Nica"s Dream05. Le Sud07. After You"ve Gone08. Never Let Me Go09. Tadd"s Delight10. Valse Hot11. Do You Know What It Means to Miss New Orleans?12. Impressions商品の情報カテゴリー : 本・音楽・ゲーム > CD > 洋楽商品の状態 : やや傷や汚れあり発送元の地域 : 東京都